起業コラム

 

初めてベンチャーキャピタルから投資を受ける場合の持ち株比率について

新株の株式により成長資金を調達する際の方針を、資本政策と呼びます。

ベンチャー企業が成長するにあたり、必要な資金金額と創業経営者の持ち株比率維持に関する問題は資本政策上の重要なテーマになります。

 

以下、基本的な考え方を説明します。

 

まず、ベンチャーキャピタル(以下、VC)からの出資を受ける場合の持ち株比率は下記の式で決まります。

 

VCの持ち株比率=VCから調達する金額÷調達時の株式時価総額 VCの持ち株比率に影響するポイントの1つめとして、会社として必要な資金の総額、そしてその金額のうち、VCから調達する金額について検討することが必要です。 必要資金の金額のうち、自己資金やVC以外の調達源から資金を調達できれば、VCの持ち株比率は下がります。 逆に、他に資金調達手段が無く、大きな金額をVCからの調達に依存する場合にはVCの出資比率は高くなります。

 

VCの持ち株比率に影響するポイントの2つ目は調達時の株式時価総額(※1)です。

高い株式時価総額、すなわち高い株価で資金調達を行うことが出来れば、VCの持ち株比率は低下します。

 

株式時価総額については、過去における事業の業績、現在の事業の状況、将来の事業成長性をVCがどう評価するか、によって決まってきます。 一般的に、過去における事業の実績がほとんどない時点において、高い時価総額に基づいた株価によりVCから投資を受けられる確率はきわめて低いのが現実です。 したがって、まずは業績を作ることが時価総額をあげるための近道なのですが、業績と資金とはニワトリと卵のような関係であり、 実績が少ない段階で高い株式時価総額での出資を受けたいのがほとんどベンチャー企業経営者共通の願望です。

 

実績が少ない段階で高い株式時価総額での出資を受けるためには、市場規模や競争優位、ビジネスモデルや経営チームの力量、保有する知的財産などについて、 客観的な根拠に裏付けられた事業計画書をツールとして作成して、株式時価総額についてVCからの評価を得る作業を進めることになります。 ただ、将来性を客観的に説明することは困難な作業です。この部分がVCからの資金調達に当たって最大の難関であると言えます。

 

※株式時価総額の考え方には、投資前(Pre)の時価総額と投資実行後(Post)の時価総額の2種類がありますので、どちらをベースに交渉を行っているのかを 確にしながら資金調達活動を進める必要があります。また、株式時価総額には通常潜在株式(ストックオプションや将来普通株式に転換される可能性がある種類株式)の数も含んで考えます。


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